HPBASICの全体像
HPBASICの全体像としては現在のVisualBasicに比べると全くもって
前時代的な機能しかなく、インターフェースも文字作業を前提とし
たものですから、視覚的にわかりづらいものになっているかもし
れません。
しかしながら機能として劣っているわけでは決してなく、テキスト
ファイルの操作や数値解析においては今だにすぐれた機能を持って
います。特に数値のスイープやグラフ化機能は
なくてはならないものとなっています。
HPBASICハードウェアの全体像
HPBASICを使用する場合の多くはHP40xx系
自動測定器を使用する場合に必要になって
きます。
HP407x系以降はSPECSシステム等、GUIインター
フェースを採用しており、コーディングによる
プログラミングの機会は減ってきています。
ただこれらにおいてもライブラリやメインの部分
ではHPBASICで記述されており、言語に対する知
識を深めることは不具合の対処や早期復旧
においてなくてはなりません。
実際のところはHP4062UX関係で使用する場合が多
いのですが、これを例にとすると、以下の
ハードウェア全体像があります。
SMS:スイッチング・マトリックス
SWC:HP4084Bスイッチング・マトリックス・コントローラ
SWM:HP4085B、HP4089Aスイッチング・マトリックス
DCS:DC測定サブシステム
CMS:容量測定サブシステム
CMU:容量測定ユニット
CMU84:容量測定ユニット
SMU:ソース・モニタ・ユニット
VS/VMU:電圧ソース/電圧モニタユニット
AFU:アナログ・フィードバック・ユニット
GNDU:グランド・ユニット
TIS:テスト命令セット
これらをプログラム上で制御し、必要な測定を行うことが
主たる目的となります。
HPBASICのプログラミング
BASICプログラミングの全体像としては上記ハードウェアへの
命令をインタープリターで行うということが挙げられます。
BASIC自体はハードウェアに命令する命令のあつまりで、
次項のリファレンスに示す予約語を用いて各種の命令を行います。
・プログラムは行番号、命令の形をしています。
・プログラムは基本的に行番号の少ない方から大きい方へ順番に実行されます。
・プログラムはEND文で終了します。
・大文字と小文字の区別はありません。
以上の基本的なBASIC規約にのっとり、BASICへ測定系の命令を行っていきます。
他のCUIベースのBASICとの大きく異なる部分としては
・ハードウェアを動かすための特別な予約語がある。
・データ格納で単位の概念がある。
・グラフィックス機能が充実している。
などでしょうか。
コーディングの習得は試してみるのが一番。
環境が許せるのならいろいろ試してみましょう。