HPBASIC操作の環境
ここではHP-BASICの環境と称しまして、
ハードウェアと立ち上げ環境について。
HP-BASICを行うためにはHP社のワークステーションと
計測器がおよそGP-IB(セントロニクス)を介して繋がれた
状態、かつワークステーション側から自動測定制御を
行う場合にHP-BASICでプログラミングをする必要性が
出てきます。
過去のハードウェアについて
HP-BASICワークステーションの特徴は、GP-IBインターフェースを
介して測定器を接続した時に、きめ細やかな測定制御機能、
動作制御機能が提供されています。
当時は企業の技術測定に関してパソコンが使えるようなスペックを
もっている環境になく、高価なワークステーションを購入するのが
一般的でした。
1セットソフトウェア込みで\3000万以上だったと記憶しています。
また、当時のパソコンのBASICにはない強力な演算機能やプリンタ制御、
ネットワーク機能も持っていて、遠隔操作での編集やデータ取得、
環境変更等の制御が行えましたので、当時のホストコンピュータとし
ては過不足ない能力を備えたマシンでした。(UNIX9.0~)
BASIC環境の短所をあげるとすれば、初級プログラミング言語とは
いえ初心者にはとっつきにくいこと、デバッガも付随しているので
それ専用に覚える必要があるということ、インタプリタなので
実行スピードがどうしても遅くなるということなどです。
しかし処理速度に関しては今現在でも遅いと感じることなく動作
を行えますので、不足としてはありません。
UNIX立ち上げ環境と遍歴
HPUX起動の環境としては、CUI端末上からBASICを動作させる場合
もありました。
おそらくHP-UX(version7?)以前だったと思いますが、
起動時に自動でBASICが走るので、シングルタスクでフリーズ
もしやすい、制御が難しい、量産作業中はプログラム作成できない、
というデメリットもありました。
HP-UX9.0以降になると、XWindowsシステムを導入されていて、
HP-UX上のX端末からBASICを立ち上げることができるようになりました。
これによりフリーズの可能性が大幅に低下しました。
さらにHP-UX11.0以降になると、HPがUNIX市場から撤退し、
LINUX環境(DOS/V)で制御させるようにプログラムを組みかえて
います。なのでこの環境の人もいらっしゃるかもしれませんが、
LINUXはUNIXに比べてフリーズしやすく、セキュリティも低め。
ただ、トラブルがあったときの保守情報は入手しやすく、
パーツも入手が容易になりました。
まだ値段が下がった点も見逃せません。
現在はWindows用HPBASIC端末ソフトを利用することも手段として
あります。商用ですが使い勝手がよく、昔のHP-UXを置き換える
というのも手段としてありかな、と思います。