HP-BASIC入門
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FTP転送について


HPBASICを習得するには、やりたいことと言語のルール学習だけでなく、 HP-UNIXの操作やネットワーク、計測器のハードウェア等さまざまな知識 が必要になってきます。 もちろん測定対象に対する知識も必要になってきます。

ここでは具体的にプログラミング言語のHP-BASICを習得する上で 必要と思われるFTPのファイル転送について述べています。



FTPファイル転送について




FTPとはFile Transfer Protocolの略で、クライアントとサーバ間で ファイル転送をするためのプロトコルです。 測定データやファイルをワークステーションとやり取りするときに 非常に重宝します。 クライアントがWindowsであった場合、ファイル転送はアプリケーション ソフトを使って行うことになりますが、通常FTPの仕組みや動作を理解 する必要はありません。

通常の場合、Windows系からアクセスすることになりますが、 その場合は"コマンドプロンプト"を立ち上げて

>ftp 10.10.**.**


とコマンド入力して通信を確立するか、ffftp等のftp ソフトで通信することになります。 ftpソフトを使うと、

・よく使うサーバはIPアドレスやパスワードを登録することができる
・見た目がすっきりして扱いやすい

等のメリットがあります。

ユーザー認証


先ずFTPクライアントはサーバーとの間で、コマンドをやり取りするための コントロールコネクションの確立を行わなくてはいけません。 その際に使用するのが、「USER」コマンドと「PASS」コマンドで、 「USER」コマンドでユーザ名を「PASS」コマンドでパスワードを指定します。
誰でも利用可能な FTPサーバは Anonymous FTP (不特定多数に向けたファイル ダウンロードサイト等で利用されている)と呼ばれますが、これらを利用する際 には、ユーザー名に「anonymous」か「ftp」、パスワードにメールアドレスを 入力するのが一般的です。

USER ユーザー名
TYPE パスワード
データコネクションの確立

ユーザ認証が完了してコントロールコネクションが確立出来れば、次は実際の データをやり取りするデータコネクションを作成することになります。 データコネクションの確立は、FTP クライアントから「PORT」というコマンド を送信し、そのコマンドの引数として、IPアドレス、ポート番号の情報を送付します。 この PORTコマンドの情報を基にFTPサーバ側から FTPクライアントに接続をして きます。通常のサーバ/クライアントの関係はクライアントから接続要求を出し ていましたね。なので、FTPクライアントは PORT コマンドで報告したポート番号 で接続要求を待つサーバ機能も兼ねることになります。

FTPコマンド パラメータ 説明


キー入力 動作
ftp ftpの接続
USER ユーザー名
PASS パスワード
ls ファイルのリスト表示
get ファイルのダウンロード
mget 複数ファイルのダウンロード*
prompt 対話モード切替え
put ファイルのアップロード
mput 複数ファイルのアップロード*
ascii アスキーモードに変更
binary バイナリモードに変更
image バイナリモードに変更
cd リモート先のカレントディレクトリ移動
lcd ローカルカレントディレクトリ移動
del リモートファイル削除
mdel ファイルの複数削除*
rmdir リモート先のディレクトリ削除
pwd リモート先のカレントディレクトリ表示
!pwd ローカルカレントディレクトリ表示
mkdir リモート先のディレクトリ作成
bye ftp切断

※ワイルドカード使用可