HP-BASIC入門
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ネットワークの基礎の基礎



ここではネットワークの基礎の基礎について勉強します。 コンピュータがここまで進歩したのはネットワーク機能があるからといっても過言ではありません。

現在世界に普及しているシステムはインターネットをよばれています。 これはネットワークの大規模なものですが、あるルールに従ってコンピュータをつないでいます。 具体的にはTCP/IPと呼ばれるプロトコルですが、これがある限り、WindowsでもLinuxでも、AndroidでもiOSでもかわりなく接続できるわけです。


ネットワークの基礎




各パソコンに割り振られている数字、123.123.123.123などという数字の列を IP アドレスといいます。 インターネットには多くのコンピュータが接続されていますが、その中から1台のコンピュータを特定するのに IP アドレスを使います。 IP アドレスがわかれば、世界中でただ1台のコンピュータを特定できます。 一方、www.□□□.co.jp のようなホスト名の書き方を、「ホスト名」と呼びます。 www.□□□.co.jp と 123.123.123.123 は同じマシンを指します。

たとえばインターネットエクスプローラーで、 http://www.□□□.co.jpと http://123.123.123.123をみたとき、同じページが表示されます。 つまり同じホストを表すのに IP アドレス (123.123.123.123) と ホスト名 (www.□□□.co.jp) という2つの方法があるわけです。

では、IP アドレスをホスト名に、あるいはホスト名を IP アドレスを変換してみましょう。 このような変換をしてくれるのが DNS サーバです。 UNIX で IP アドレスとホスト名の相互変換をする場合は、 nslookup というコマンドを使います。 www.metro.tokyo.jpに対応する IP アドレスを知りたいときは

% nslookup www.metro.tokyo.jp
Server: Unknown
Address: 192.jjj.xxx.yyy

Name : metro.tokyo.jp
Address: 61.120.205.110

Aliases: www.metro.tokyo.jp


5~6行目の

Name: metro.tokyo.jp
Address: 61.120.205.110


はwww.metro.tokyo.jp をIPアドレスに変換すると 61.120.205.110 である、ということです。

同じマシンを特定するのに、IP アドレスとホスト名という 2つの方法があるのには理由があります。 コンピュータの側からすれば IP アドレスだけでも全く問題はありません。
むしろ4バイトという固定長のデータなので、IP アドレスの方が扱いやすいと言えるでしょう。

しかし人間からすれば IP アドレスはただの数字の羅列にしか見えません。 www.metro.tokyo.jp は覚えようと思えば覚えられるでしょうが、61.120.205.110はどうでしょう?覚えられますか? つまりホスト名は人間様の都合によって存在しているのです。

「ならば、人間が我慢してIP アドレスを覚えれば、ホスト名なしでインターネットは成り立つの?」 それはその通りで、 結局ホスト名は人間が見やすくするための名前です。IP アドレスは存在するがホスト名は付けられていないというマシンもたくさんあります。 しかしその逆のホスト名はあるが IP アドレスはない、というマシンは存在しません。 ネットワークに接続されている全てのマシンには IP アドレスが付けられています。
別の言い方をすると、 相手先の IP アドレスがわからないと、絶対に相手先のマシンと通信することはできない ということです。 サーバやクライアントを作る際は、「IP アドレスやホスト名は、インターネットの中から1台のマシンを特定するための識別子である」と覚えておく必要があります。